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硝子の初恋
第8章 かげり始めた幸せ
「雰囲気ぶち壊し!」

笑い過ぎて、目に溜まった涙を指で拭きながら、高臣はまゆなを睨む。

「だって、眞斗が可愛くて。ごめんね?」

「もう知らねぇ。今日はこのまま寝る!」

ガバッと布団を頭から被り、高臣はまゆなに背を向けて寝転がる。

「えー!? 眞斗ぉ、ごめんてば〜」

布団に潜り込み、スリスリと高臣に擦り寄るまゆな。そのまま、高臣の腰に手を回す。

高臣の背中に耳を当て、その規則正しい心音に耳を澄ませた。

「……眞斗……おやすみ……」

ゆっくりと目を閉じるまゆな。

「って! ホントに寝るなよ?!」

高臣がクルリと向きを変え、まゆなの方を向く。

ぱっちりと開いたまゆなの目と、高臣の切れ長の目が、見つめ合う。

「まゆ……今日はまゆが俺を満たして?」

「……うん」

高臣の言葉に、まゆなはモソモソと布団の中に潜り込んでいく。

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