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硝子の初恋
第15章 それぞれの想い
「本当に、本当にすみませんでした」
昼休みの屋上で、つぐみが深々と頭を下げた。
つぐみの前には、高臣とまゆな。まゆなが困惑した顔で高臣を見上る。
高臣は口元を緩めまゆなの髪を優しく撫でると、つぐみに向き合った。
「頼まれたとは言え最初に相手したのも俺だし、脅されても屈しなければ良かったのに結局相手をしたのも俺。だから、俺にも非はある。中途半端な事して……ごめんな」
思いもしなかった高臣からの謝罪に、つぐみは驚いて顔を上げる。その瞳からは涙が溢れていた。
「俺は自業自得なんだから、俺に対しては悪いなんて思わなくていいし謝らなくていい。でも……まゆに非はない」
そう言って、高臣はまゆなの頭を自らの胸に抱きしめた。
その仕草に、つぐみは一瞬悲しそうに顔を歪めて俯く。キツく唇を噛み締めた後、顔を上げまゆなを見た。
「わかってます。神崎さん、本当に…ごめんなさいっ」
ガバッと頭を下げるつぐみ。屋上の床に、ポタポタと水滴が落ちていく。
「あのっ…もう大丈夫ですからっ! 気にしないで?」
この状況に何を言えばいいのかわからず、高臣の腕の中から飛び出したまゆなは、慌ててつぐみの頭を上げさせた。
昼休みの屋上で、つぐみが深々と頭を下げた。
つぐみの前には、高臣とまゆな。まゆなが困惑した顔で高臣を見上る。
高臣は口元を緩めまゆなの髪を優しく撫でると、つぐみに向き合った。
「頼まれたとは言え最初に相手したのも俺だし、脅されても屈しなければ良かったのに結局相手をしたのも俺。だから、俺にも非はある。中途半端な事して……ごめんな」
思いもしなかった高臣からの謝罪に、つぐみは驚いて顔を上げる。その瞳からは涙が溢れていた。
「俺は自業自得なんだから、俺に対しては悪いなんて思わなくていいし謝らなくていい。でも……まゆに非はない」
そう言って、高臣はまゆなの頭を自らの胸に抱きしめた。
その仕草に、つぐみは一瞬悲しそうに顔を歪めて俯く。キツく唇を噛み締めた後、顔を上げまゆなを見た。
「わかってます。神崎さん、本当に…ごめんなさいっ」
ガバッと頭を下げるつぐみ。屋上の床に、ポタポタと水滴が落ちていく。
「あのっ…もう大丈夫ですからっ! 気にしないで?」
この状況に何を言えばいいのかわからず、高臣の腕の中から飛び出したまゆなは、慌ててつぐみの頭を上げさせた。