この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
硝子の初恋
第15章 それぞれの想い
「本当に、本当にすみませんでした」

昼休みの屋上で、つぐみが深々と頭を下げた。

つぐみの前には、高臣とまゆな。まゆなが困惑した顔で高臣を見上る。

高臣は口元を緩めまゆなの髪を優しく撫でると、つぐみに向き合った。

「頼まれたとは言え最初に相手したのも俺だし、脅されても屈しなければ良かったのに結局相手をしたのも俺。だから、俺にも非はある。中途半端な事して……ごめんな」

思いもしなかった高臣からの謝罪に、つぐみは驚いて顔を上げる。その瞳からは涙が溢れていた。

「俺は自業自得なんだから、俺に対しては悪いなんて思わなくていいし謝らなくていい。でも……まゆに非はない」

そう言って、高臣はまゆなの頭を自らの胸に抱きしめた。

その仕草に、つぐみは一瞬悲しそうに顔を歪めて俯く。キツく唇を噛み締めた後、顔を上げまゆなを見た。

「わかってます。神崎さん、本当に…ごめんなさいっ」

ガバッと頭を下げるつぐみ。屋上の床に、ポタポタと水滴が落ちていく。

「あのっ…もう大丈夫ですからっ! 気にしないで?」

この状況に何を言えばいいのかわからず、高臣の腕の中から飛び出したまゆなは、慌ててつぐみの頭を上げさせた。
/367ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ