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第21章 Love２０：執着する男

冴島さんの舌は私が欲しがっているところへは来てくれないまま、脇腹や背中のあちこちに真っ直ぐな線を何本も描いた。

「お願い…もっと…」

背後にいる冴島さんに手を伸ばすと、背骨の突起を辿っていた唇が、私の指先を咥えこんだ。薬指の指輪ごとしゃぶるところを肩越しに見せつけられる。

セックスで男性が挿入している感覚はこんな感じだろうかと想像してしまうほど、ジュブッと音を立てて吸われた指が気持ちよかった。

私の唇をなぞった冴島さんの指に舌を伸ばして、見つめ合いながら慈しむ。


言葉は使用せず、奏でる音だけで会話する空間。


蜜を溢れさせているところが、冴島さんを欲してうねうねと波打った。


冴島さんの空いた手が、舌の代わりに私の身体のラインを愛撫すると、絶頂してしまったかと思うほどに身体が仰け反る。


ブラの中に閉じ込められている乳首は、ズクズクと脈打ち熱を持っていた。

冴島さんのシャツのボタンを上から外していく。唾液にまみれた指先でその美味しそうな乳首を湿らせた。器用にブラのホックを外した冴島さんも、同じようにして私の乳首に私の唾液を塗りつけた。

キスをしながらお互いの乳首を可愛がる。

私の口の中に指を戻して、また乳首に塗りつけて…つやつやと濡れて光った乳首の周りを円を描くように舌が這う。


ギュッと硬く立ち上がった乳首。


（あぁ…この人を独り占めしたい…）

思いを込めて唇で挟んだ。