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蜜月非行【1】 〜フリーズ・破廉恥ショー〜
第2章 アクシデント
-・-・-・-
18:20
-・-・-・-
~クルーズ船~
クルーズ船は時間通り出港し、パーティーは始まっていた。
小林部長に呼び出された優夏は、1階にある控室の扉の前で、一人立ち尽くしていた。
“ああ、なんて言い訳しよう”
昨日の件がバレたことを確信し、入室に躊躇する優夏に声が掛かる。
「あれっ優夏ちゃん。ショーの時間が迫ってるから、急いでね」
声の主は、柱谷由紀だった。
「あっ!由紀さん。はい、わかりました」
忙しそうに、由紀は足早に去っていった。
“そうだ、みんな仕事してるんだから…”
優夏は意を決し、小林部長が待つ控室の扉を開ける。
「失礼します」
パソコンに向かっていた小林部長が、怪訝な表情で優夏に視線を送ってきた。
「あー小栗君、遅いじゃないか」
「すっ、すいません」
深々と頭を下げる優夏。
「まあ、そこに座りたまえ」
小林は、デスク前に置かれた、ソファーを指さした。
...
恐る恐る、ソファーに腰を下ろす優夏。
小林もデスクから立ち上がり、優夏が座る対面のソファーに腰を下ろした。
優夏は、小林の顔を見ることができず、視線を落とした。
暫しの沈黙のあと、小林の口が開く。
「何で呼ばれたか、分かるよね?」
「………」
優夏は、答えることが出来ずにいた。
「昨日の件は、社として処分の対象となるんだよね」
「えっ、あの…その…」
昨夜の一件が、完全にバレてしまったことを悟り、口ごもる優夏。
その様子を見て、小林の口角が上がる。
「会社は、ラブホテルじゃないことは…わかるよね?」
「ぁっ、はぃ…」
小さな声で答える優夏。
「私が上に報告すれば、それなりの処分を受けることになるんだが…」
「そんな…」
「もちろん、笹倉もだが…」
「えっ…」
「彼は優秀な人材だったんだが、残念だよ」
「そっ、そんな…」
小林に、追い詰められていく優夏。
その表情は、明らかに強張っていた。
18:20
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~クルーズ船~
クルーズ船は時間通り出港し、パーティーは始まっていた。
小林部長に呼び出された優夏は、1階にある控室の扉の前で、一人立ち尽くしていた。
“ああ、なんて言い訳しよう”
昨日の件がバレたことを確信し、入室に躊躇する優夏に声が掛かる。
「あれっ優夏ちゃん。ショーの時間が迫ってるから、急いでね」
声の主は、柱谷由紀だった。
「あっ!由紀さん。はい、わかりました」
忙しそうに、由紀は足早に去っていった。
“そうだ、みんな仕事してるんだから…”
優夏は意を決し、小林部長が待つ控室の扉を開ける。
「失礼します」
パソコンに向かっていた小林部長が、怪訝な表情で優夏に視線を送ってきた。
「あー小栗君、遅いじゃないか」
「すっ、すいません」
深々と頭を下げる優夏。
「まあ、そこに座りたまえ」
小林は、デスク前に置かれた、ソファーを指さした。
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恐る恐る、ソファーに腰を下ろす優夏。
小林もデスクから立ち上がり、優夏が座る対面のソファーに腰を下ろした。
優夏は、小林の顔を見ることができず、視線を落とした。
暫しの沈黙のあと、小林の口が開く。
「何で呼ばれたか、分かるよね?」
「………」
優夏は、答えることが出来ずにいた。
「昨日の件は、社として処分の対象となるんだよね」
「えっ、あの…その…」
昨夜の一件が、完全にバレてしまったことを悟り、口ごもる優夏。
その様子を見て、小林の口角が上がる。
「会社は、ラブホテルじゃないことは…わかるよね?」
「ぁっ、はぃ…」
小さな声で答える優夏。
「私が上に報告すれば、それなりの処分を受けることになるんだが…」
「そんな…」
「もちろん、笹倉もだが…」
「えっ…」
「彼は優秀な人材だったんだが、残念だよ」
「そっ、そんな…」
小林に、追い詰められていく優夏。
その表情は、明らかに強張っていた。