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蜜月非行【1】 〜フリーズ・破廉恥ショー〜
第6章 トラップ
…
そっと、謎の人物の席に近づいていく優夏。
だがその人物は、パソコンに向かって作業をしていて、頭しか見えなかった。
“多分、親会社の人よね”
怪しい者ではないと判断した優夏は、声を掛けることにした。
「あのー」
「んんっ!」
するとその人物は慌てた様子で、ノートパソコンのふたを閉じた。
そして優夏の顔を見て、声を掛けてきた。
「ああなんだ、小栗君か…びっくりしたじゃないか」
「えっ!」
優夏も、その人物の顔を見て驚きの声を上げた。
謎の人物の正体は、小林であった。
「なんで部長が?」
「何でとは何だねっ」
「ああ、いえっ、すっすいません」
優夏は素直に、失礼を詫びた。
小林の説明によると、親会社からカギを借りて何かあったらと心配で、もう一つの合鍵を使い、この事務所に入ったとのことだった。
小林の説明を聞いた優夏だが、素直に納得できずにいた。
もし心配であるならば、初めから小林が内山と一緒にくれば良かったことである。
しかもこんな遅い時間に、若い女性二人に戸締りを任せるなんて非常識である。
簡単な片付けと戸締りなら、男性社員で良かったはず。
他の女性社員は現地解散なのに、なぜ自分と由紀だったのか?
そして何より、慌ててパソコンを閉じたのが怪しいと感じた。
一体、小林は何をしていたのか?
数々の疑念が、優夏の頭を巡っていた。
そっと、謎の人物の席に近づいていく優夏。
だがその人物は、パソコンに向かって作業をしていて、頭しか見えなかった。
“多分、親会社の人よね”
怪しい者ではないと判断した優夏は、声を掛けることにした。
「あのー」
「んんっ!」
するとその人物は慌てた様子で、ノートパソコンのふたを閉じた。
そして優夏の顔を見て、声を掛けてきた。
「ああなんだ、小栗君か…びっくりしたじゃないか」
「えっ!」
優夏も、その人物の顔を見て驚きの声を上げた。
謎の人物の正体は、小林であった。
「なんで部長が?」
「何でとは何だねっ」
「ああ、いえっ、すっすいません」
優夏は素直に、失礼を詫びた。
小林の説明によると、親会社からカギを借りて何かあったらと心配で、もう一つの合鍵を使い、この事務所に入ったとのことだった。
小林の説明を聞いた優夏だが、素直に納得できずにいた。
もし心配であるならば、初めから小林が内山と一緒にくれば良かったことである。
しかもこんな遅い時間に、若い女性二人に戸締りを任せるなんて非常識である。
簡単な片付けと戸締りなら、男性社員で良かったはず。
他の女性社員は現地解散なのに、なぜ自分と由紀だったのか?
そして何より、慌ててパソコンを閉じたのが怪しいと感じた。
一体、小林は何をしていたのか?
数々の疑念が、優夏の頭を巡っていた。