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転生悪役令嬢は甘く、乱される。
第4章 傷を孕む、義弟との出逢い
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そこからは、家族みんなでトントン拍子に仲良く――とはいかず。
ラドルフの警戒心は中々解けなかった。
しかも、遠慮でもしているのか。
ご飯もあまり口にせず、自室に籠りがちだった。
私も出来るなら少しずつでもラドルフと仲良くなりたいんだけど……その隙が見当たらない日々に私は頭を悩ませるばかり。
――そんなある日の事だった。
「……っ、しい、……様。……ないで」
「……?」
ラドルフを我が家に迎えて、約3ヶ月。
夏だった季節から段々と肌寒い、秋の暦。
寝静まった夜中の時刻に、その苦しげな声が私の耳に届いた。
(この声は……ラドルフ?)
姉弟だからと、左隣の空き部屋がラドルフの部屋になったのだけれど……声はその左隣から聞こえてくる。
そっとベッドから裸足で降り立ち、忍び足で隣の部屋に向かう。
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