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馨の彼女なんてならない!
第3章 視線
「江坂、おいっ」

「わぁー、何?」

俺が背後にいたの気づいなかったのか。

椅子に座って何集中して読んでんだろ。

「何かその本 いっつも読んでるな。」

「みっ、見なくていいよ。」

珍しい…真っ赤だな、ほっぺも耳も。

確かに男に慣れてない感じもする。

「どうせ王子さま系だろ。」

「う…ぅ…琉璃から聞いたなーーー!」

「ははっ…何その反応。」

おもしろいな。


「ま、別にいいんじゃねえの。

理想の男の想像、描くくらい。」

「意外だな。」

「馨君がそう言うなんて。」

「俺はどんなイメージなんだよ。」

今日が一番こいつと話したな。

三玲のためにといって

それほど仲良くない男友達、三枝木を

三玲に紹介したっけな。

彼女ほしいって飢えてた奴で。

正直かるーい男だったかもね。

ごめん、あの時は本当に悪かったよ。

それでも三玲は 初彼っぽくて

俯きながら三枝木の横歩くんだもんな。
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