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馨の彼女なんてならない!
第5章 言えなかったこと
紹介するね 三玲っていうの。

大人しいけど優しい子だから…

琉璃の派手で可愛らしさとは 全然違うタイプで

ぱっとしなかった。

告白した彼女のただの友達。

俺も初めての彼女で浮かれてた。

勉強教えたあたりかな…俺が近づくと

後ろに下がって 俯く姿が可愛くて。

わざと近づいて俺のこと意識してほしかった。



俺はだんだん 三玲のしぐさ、話し方、笑顔

に夢中になっていた。

だから 下心はもちろんあったが、

さすがに琉璃がいるし

二人きりはまずいし、これは浮気なんだと思った。

体育祭の係決めの時、俺は琉璃と運搬係をした。

「えー、こんな重たいの運べない~手伝って~」

琉璃は周りの男子に助けてもらい 自分は軽い荷物を

受け取って運んでいた。

三玲は 自分が整列させる係で忙しいのに、

他人のマットを運ぶのを手伝っていた。

「三玲、俺も手伝…」

「えー、馨、私の荷物運んでよー。

彼女優先してよー。」

一人でも充分運べる軽いコーンじゃねーか。

馨は瑠璃に呆れるようなこともあった。






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