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馨の彼女なんてならない!
第6章 ずっとしたかったデート
待って、こんなに早く歩かれると

人通り多いし、遅れる…

すっと手が延びてきた。

「これなら大丈夫でしょ?」

馨は三玲の手を優しく握った。

「思ったより大きい手(笑)」

「大きくて悪かったわね。」

でもこれが、学生の時から握りたかった唯一の

あいつの手なんだ。

爪の形まなぞるように触れられたから

何だか厭らしいって 振りほどいた。

「子どもでも 手つないでんぞ。」

「子どもだから あの子達は出来るのっっ!」

じゃぁ 何考えてんのかって私。

ただただ気持ちが加速してるだけだった。



嬉しかった。照れ臭すぎて顔が上げれなかった。

社会人なのに、学生の時みたいに胸が踊った。

そこから店を何件かまわって 買いたかった雑貨も

三玲は買った。

歩き疲れてきたので休憩カフェへよった。

「ここの抹茶パフェ、人気らしいの。」

テラス席は珍しく、馨と三玲だけ。

2つテーブルの奥に一人座っていた。
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