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第67章 結花の思わぬ告白

「結花ちゃん、わたしね…」
「わたし、健治さんとお別れしちゃったんだ…」

広美は結花には嘘を付くことができないと感じ、健治と別れた事を伝えた。

結花は突然の告白にビックリした顔で広美を見つめた。

「えっ、あんなに仲良かったのに…」
「なんで？何があったの？」

結花の問いかけに言葉が出ない広美。
少し沈黙が続き、広美が言葉をはっした。

「好きじゃなくなっちゃったんだ」
「わたし、健治さんが好きじゃなくなっちゃった…、だから別れたの」

結花は広美の言葉に、色々と質問をしたかったが、広美の気持ちを察し、言葉を選ぶように広美に声をかける。

「そっか…、好きじゃなくったんなら仕方ないよね」
「無理して付き合ってても辛いだけだもんね」
「わたしは広美ちゃんの決断が合ってたと信じるよ」

重い空気に二人は沈黙する。

「はい！おまたせー、焼き魚定食二人前」

料理を持ってきた店員の声に反応し、二人は目を合わせ、広美は少しニッコリするように表情を作った。

「お腹減ったね、食べよっか」

広美はワザと元気を出すように、結花にそう言った。

結花は何故二人が別れたのかはまた別の機会に聞こうと思い、今日は広美を元気付ける必要があると考え、いつもより元気に会話をすることにした。

二人は普段とは違い、お互いに気を使いながら会話を進め、食べた味などわからずに早々に食事を終え店を出た。

店を出ると広美が結花に申し訳なさそうに言葉をかけた。

「せっかく誘ってくれたのに、なんかごめんね」
「今度なにかで埋め合わせするからさ、また食事でもいこうね」

結花は広美の言葉に軽くうなずき返事をした。

「うん、平気、平気」
「それよりさ、広美ちゃんもなにかあれば遠慮なく相談してよ、話しならいくらでも聞くからさ」

広美と結花はそんな会話をして店の前で別れ帰宅した。