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ブレインウォッシャー
第3章 けじめ
 「奥さん、と呼んでいいのかな?賀寿美さんは何故ずっと見ていたんですか?」
 刑事の問いに賀寿美は不思議そうに答えた
 「見ていろと命令されたからですが?」
 彼女も長年源一郎のサディスティックなセックスで人生を狂わされたのだ。
 警察上層部は二人はドライブ中にハンドル操作を誤り崖下に転落死亡したと発表した。当然政府与党からの圧力を考慮してのでっち上げだ。葬儀は家族葬で秘めやかに行い後々党の仕切りでお別れの会を行う事になった。
 
 「と、いうのが俺が書いたシナリオだ。俺がやったのは24時間で暗示が切れる度に改めて暗示を掛けることだけ。暗示が解けるまで二人でセックスを休みなく続ける事。ってな。」
 おずおずと友妃が手を上げる。
 「三日三晩休みなしでセックスって出来るんですか?」
 もっともな質問だ。
 「それがブレインウォッシャーの恐い点でな。暗示の妨害になるものは排除しようと身体が動くようなんだ。」
 つまり、チンポが萎えそうになるとホルモンだか脳内麻薬だかがバンバン出て無理矢理勃起させるみたいだ。この原理が解明されたらバイアグラなんて売れなくなるな。
 「で、三日が過ぎた頃からもう一つ暗示を加える。康介に女王様に会いたいと連呼させる。」
 女王様の所に行かれては命令が果たせない。朦朧とした頭は短絡的に行かすまいと行動する。たまたま有った包丁で殺害。
 「その後も、屍姦を続けやがて過労が祟り心臓発作というわけさ。」
 話終えると俺は賀寿美嘉代子母娘見る。
 「さて、これから二人はどうする?賀寿美は望みの財産を手に入れれるんだろ?」
 賀寿美は頷く。無論多額の相続税はとられるが仕方がない。あれで源一郎は悪徳政治家の筆頭だ。隠し金の十億や二十億は持っている。それも手に入ったそうだ。
 「よかったじゃないか。」
 「それを全部差し上げますから私達二人を奴隷として飼って下さい。」
 突飛もない賀寿美の発言に飲みかけていた茶を吹き出してしまった。こら!賀寿美も嘉代子も茶を吹き掛けられた程度でうっとりするんじゃない。友妃は友妃でなんでむくれてるんだよ?
 
 とりあえず全員と一発づつやってからゆっくり考えるか。時間は沢山ある。
 
                         完
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