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息子の嫁
第6章 デート(温泉編)
「お待たせ……。」

そう言い浴衣を着た彼女が私に近寄った。

私に近寄った彼女の顔が紅く、白い肌から汗が吹き出してた。

細い首を傾け、バスタオルを首筋に当て、汗を拭いてた彼女に何とはなしに私は、女の色気を感じた。

「だいぶ待ったでしょう?女のお風呂って長いから……。」

「私も、ついさっき出たばかりだから。」

「お父さんって嘘が下手ねえ。汗もかいてないのにバレバレよ……。」

彼女が、にこっと笑った。

「そうか?」

「そうよ。ずいぶん待ったって顔をしてるもの……。」

「お風呂は、どうだった?」

「とっても気持ち良かったし肌が、ほらっ。」と彼女が私の手を取り自分の手に触らせた。

「このツルツル感は二、三日は続くから。来て良かっただろう?」

「お義父さんは前にも、ここに来た事があったんだね?だから私を、ここの温泉にって……。」

「ここの温泉は最高だから麗奈さんをって、そう想って連れて来たんだ。」

「お義父さん。ありがとう。私、喉が渇いちゃった部屋でビールを飲もう?」

私達は、此処へ来た通路を戻りエレベーターに乗り五階で下りた。

部屋への通路を歩くと団体旅行客が来たのか、そこかしこから話し声が聞こえた。

部屋に入り窓際の、ソファーに向かい合うように腰を下ろし、缶ビールを飲みながら私達は話しをしていた。

「お義父さん。」

「なんだい?」

「食事の時間って六時だったよね?」

「そうだよ。どうかしたのかい?」

「じゃあまだ三時間、近く時間があるのね?」

「そうか、若い麗奈さんには退屈な時間って事かな?」

お風呂から上がり他に、する事もない私達には夕食まで時間がありすぎた。
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