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地味子が官能小説を書いたら
第10章 初夏の頃

料理を作る前に余計な仕事が発生してしまい、カレーができたのは午後1時を過ぎていた。
「うわ~、すげぇ、良い匂いがする、いただきま~す」
「うぉ!美味い!うまいっす!」
「花音先輩のカレー、初めて食べるのに、なんだか懐かしい味がする」
「もしかして、前世で俺たちって夫婦だったんじゃないっすか?」
「なに馬鹿な事を言ってるのよ、隠し味のせいよ」
実は、私の実家ではカレーの隠し味に味噌を使っている。これが何とも懐かしい味を出してくれるのだ。味噌は朝、自分の家から持ってきたものだ。
「何を入れたんっすか?」
「お味噌よ、わたしの実家ではカレーに味噌を入れるの」
「あ~、やっぱり、花音先輩みたいな彼女が欲しいな~」
「また、それ? いったい、わたしの何処が好きなの?」
「そんなの、あげたらキリがないっすよ、例えば、料理は上手いし、可愛いし、めんどくさくて、執念深い、天然だし、不器用で、泣き虫、放っておけない」
「あの……それって、悪口が入ってない?」
(どうせ、わたしは泣き虫だよーだ、べー)
「あ、あとオッパイが大きい!」
ハッとして、思わず胸を両手でカバーする私。
「ねえ、そんなにわたしが好きなら、こんな状況でも手を出さないのは、どうして?」
「はあ? 襲って欲しいんすか? てか、そんな事をしても嫌われるだけじゃないっすか」
「たしかに……」
「じゃあ、わたしに嫌われても良いと思ったら、襲う?」
「この距離感じゃ、それもないけど、もし密着してて行けそうだと思えば先を進めると思います」
「そうなんだ……」
(そっか、文剛君は、わたしに嫌われるかもしれないのに、先に進もうとしたんだ……つまり、わたしのことは好きじゃない、ということか……)
「花音先輩、かお!」
「顔がどうしたの?」
「給湯室の時の顔になってる」
「ごめん……」
「ああ、あと、花音先輩の一番すきなとこ、一緒にいて『ときめき』をくれることかな」
「俺、女の子にときめいたのって、花音先輩が初めてかもしれないっす」
【ときめき】⁉
「うわ~、すげぇ、良い匂いがする、いただきま~す」
「うぉ!美味い!うまいっす!」
「花音先輩のカレー、初めて食べるのに、なんだか懐かしい味がする」
「もしかして、前世で俺たちって夫婦だったんじゃないっすか?」
「なに馬鹿な事を言ってるのよ、隠し味のせいよ」
実は、私の実家ではカレーの隠し味に味噌を使っている。これが何とも懐かしい味を出してくれるのだ。味噌は朝、自分の家から持ってきたものだ。
「何を入れたんっすか?」
「お味噌よ、わたしの実家ではカレーに味噌を入れるの」
「あ~、やっぱり、花音先輩みたいな彼女が欲しいな~」
「また、それ? いったい、わたしの何処が好きなの?」
「そんなの、あげたらキリがないっすよ、例えば、料理は上手いし、可愛いし、めんどくさくて、執念深い、天然だし、不器用で、泣き虫、放っておけない」
「あの……それって、悪口が入ってない?」
(どうせ、わたしは泣き虫だよーだ、べー)
「あ、あとオッパイが大きい!」
ハッとして、思わず胸を両手でカバーする私。
「ねえ、そんなにわたしが好きなら、こんな状況でも手を出さないのは、どうして?」
「はあ? 襲って欲しいんすか? てか、そんな事をしても嫌われるだけじゃないっすか」
「たしかに……」
「じゃあ、わたしに嫌われても良いと思ったら、襲う?」
「この距離感じゃ、それもないけど、もし密着してて行けそうだと思えば先を進めると思います」
「そうなんだ……」
(そっか、文剛君は、わたしに嫌われるかもしれないのに、先に進もうとしたんだ……つまり、わたしのことは好きじゃない、ということか……)
「花音先輩、かお!」
「顔がどうしたの?」
「給湯室の時の顔になってる」
「ごめん……」
「ああ、あと、花音先輩の一番すきなとこ、一緒にいて『ときめき』をくれることかな」
「俺、女の子にときめいたのって、花音先輩が初めてかもしれないっす」
【ときめき】⁉

