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地味子が官能小説を書いたら
第6章 悲しみ深すぎて
合コンというと、アレだ。

若い男女が5~6人ずつ集まって『フィ~リングカップル~5VS5』とかやる奴だ。

わたしは大学に入学してこれまで、合コンに誘われた事なんて一度もなかった。

「わたし、お金ないし……むり、かな」

ちょっと興味はあったが、実際、『戦う』ための軍資金にかなりの出費を強いられた。これ以上は余計な事にお金を使いたくなかった。

「あ、参加費だったら心配ないよ、女子は無料だから」

「え、そんなことあるの?」

「うん、今回は特別」

「特別?」

「そう、なんたって、今回の相手はあの、啓蒙ボーイだから」

啓蒙大学、長谷田大学とともに日本の私学のツートップを担う名門だ。

実は、私は長谷田の文学部を受験したが落ちている。

「でも……」まだ迷っている私にお構いなしに美鈴は話を続ける。

「わたし、綾瀬さんと連絡先を交換してたっけ?」

たしか、文藝サークルの懇親会で交換したような気がするが、覚えていない。

なにせ1年も前の事だ。

「あ、あった!これだよね?」

(歩きスマホは危険だよ……)と思いつつ、器用にスマホを操作しながらもスタスタと歩いていく美鈴に舌を巻く。

そして、教室に着いたのだが、そこでまたしても邪魔が入る。

なんと、今度は4人の女の子が文剛を囲んでいる。

文剛が私に気づいて、何か言いたげな顔をする。文剛を取り巻いていた女の子たちも一斉に私を見る。

「ねえ、何か、早川君たちが綾瀬さんの方を見てるよ」

「し、知らない、あの人たち、話したことないし」

「ふ~ん」

文剛と取り巻きは、私に興味を示さなくなると、何やら内輪で楽しそうな空気を作っていた。


私は、段々と腹が立ってきた。

土曜日に帰ってから、ずっと文剛の事を考えて、謝らなきゃと思っていたのに、女の子に囲まれて嬉しそうにしている。




(なによ!なによ!デレデレして、文剛のバカ!)




「ねえ、本当に早川君と何もないの?」

「え?」

不意に核心をつかれて私は動揺した。



「だって、さっきからずっと早川君を見てるじゃない」

「見てない!見てない!わたし、目が悪いし」

「ふ~ん、眼鏡してるのに?」

(!!)

「そ……それは……」


「あ、教授来たね」


講義が始まったため、私たちの会話は中断された。




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