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不倫研究サークル
第12章 女社長
お店を出て、僕たちはタクシーで綾乃の部屋へと向かった。

綾乃の言った『責任をとって』の意味は、最後までして欲しいという意味だった。

タクシーの中で、僕の手を握る綾乃の手のひらは、汗で濡れていた。


綾乃の住むマンションは都心の一人暮らし用のワンルームマンションで、部屋の中もシンプルそのものだった。

事務所がそのまま寝室になったような感じだ。


「宮下さんらしい、部屋ですね」

「やだ、女性らしさがないって言ってるの?」

「いや、シンプルだな、と思って」

とても億単位の年商を稼いでいる事業家の部屋ではないと思った。


「ここへは、眠るために帰ってくるようなものだから」

綾乃は、甘い息を吐きながら、僕に抱きついてくると身体を押し付けてきた。
もう、無駄な言葉は要らない、と言っているみたいに。

僕は綾乃のあごを引き上げると、唇を合わせて、舌を絡ませた。

唇を解放すると、綾乃は瞳を潤ませ吐息を漏らす。

「ああ~、これだわ、キスって、脳に直接信号を送ってくるのかしら、膝がガクガクして、立っていられない」

僕たちは、もつれるようにベッドへと倒れこんだ。

綾乃からは、少し甘酸っぱい汗の匂いがした。

綾乃を下にして、再び唇を合わせると、僕の下で綾乃は腰をくねらせた。

「熱い……、身体が熱い……、お願い、森岡君、助けて」

綾乃は、うわ言を吐息とともに漏らしながら、両手を宙に彷徨わせる。


「どうしたら良いの、森岡君、教えて、私、どうしたら良い?」

確認すると、綾乃の準備は既にできていた。十分に潤っている。


僕自身の経験も少なく、処女を相手に今まで通りのやり方で良いのか、判断に迷う。


(大丈夫だろうか? 僕にできるだろうか?)


「宮下さん、僕も経験が少なくて、もしかしたら正解ではないかもしれません」

僕は、とにかく、できる状態にしなければと綾乃のショーツだけをはぎ取り、自身のズボンも脱ぎ去った。


(もう、止まらない!)


「宮下さん、ゴムもありません、このまま、行きます」

僕が言っている意味が理解置出来ていないのか、綾乃は潤んだ瞳のまま、無言だった。



僕は、意を決する。



次の瞬間、綾乃が呻き声を発した。


「ひっ!」


綾乃は、顔を歪めると、下から凄い力で僕にしがみついてきた。




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