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体育倉庫のハイエナ
第21章 21
 奈津子がレンヤのほうを振り返って、尋ねた。

「『可愛がる』って、どういう意味ですか?」

「決まってるだろう…?」
 
 レンヤは平然と答えた。

「奈津子ちゃんはこれからオマ×コに、この三人のチ×ポをブチ込んでもらうんだよ…」

「え…??」

 奈津子はそこでようやく、狐に包まれたような表情から脱却して、動揺する様子を見せた。

「そ、そ、そんなの、おかしい…ですッ!」
 
 狼狽えながら、奈津子はレンヤにそう返して、レンヤは即座に聞き返した。

「何がおかしいの…?」
 
 奈津子はいよいよ狼狽えた。

 あまりにも当然すぎる真実を、あまりにも当然過ぎるが故に、一体どこから説明していいのか分からない感じだった。
 
 それでも奈津子は必死に、レンヤに訴えた。

「だ、だって、レンヤ先輩は、私のことが好きなんでしょう?……好きな女の子が、他の男の子とエッチなことして、レンヤ先輩はそれでもいいんですか?」
 
 そんな奈津子に、レンヤは何も言葉を返さなかった。
 
 言葉を返さない代わりに、奈津子に微笑みかける。
 
 しかしその微笑みはさっきまでの、暖かい春の陽射しのような微笑みでは、決してなかった。

 今は部外者の僕ですら、ゾォォォッ、っと寒気を覚えるような、冷酷な笑みだった。
 
 その微笑みを見て、奈津子は全てを悟ったみたいだ。
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