この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
体育倉庫のハイエナ
第18章 18
 やがてレンヤが、その唇を奈津子の右の耳にそっと押し当てて、囁いた。

「ありがとう、奈津子……」

 まずは感謝の念を伝えて、次にその理由を続けた。

「女の子にとって、イクところを男に見られるのって、結構恥ずかしいんだろう?…それなのに、俺に見せてくれて、ありがとう…」

 すると奈津子は、右のほうに首を傾けて、そこにあるレンヤの顔を真正面から見つめて返した。

「だって、私、レンヤ先輩のことが大好きだから…だからイクところ見られるの、恥ずかしかったけど…平気です」

 無論のこと、奈津子が“イクところ”を見たのはレンヤだけじゃない。

 マットの傍らにいる僕も、そしてマサムネも見たんだけど、やっぱりレンヤに真剣に恋をしている奈津子の目には、僕たち二人は映っていないらしい。

「可愛かったよ…」
 
 レンヤが奈津子の顔を正面から見返して、続けた。

「イク時の奈津子の顔、とっても可愛かった……俺、ますます奈津子のこと、好きになっちゃった……」

 途端、僕は思わず吹き出しそうになったのを、必死で堪えた――レンヤだって笑いを噛み殺しながら、今の台詞を言ったんだと思う。

 その目を寄り目にして、唇をアヒルみたいに突き出して――絶頂に到達した際の奈津子の顔は、“滑稽”ではあるものの、とても“可愛い”とは言えなかった。

 寧ろ、折角の可愛い顔立ちを、絶頂の快感が台無しにしていたようにさえ、思われた。

 一方、奈津子は『可愛かった』という賛辞をどうやら真に受けたらしく、嬉しそうに笑った。

 それから二人はしばらくの間、互いに向けて愛の言葉を捧げ合いながら、ゆったりとしたキスに興じた。
/267ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ