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体育倉庫のハイエナ
第18章 18
「奈津子、好きだよ――ちゅッ」

「私も、レンヤ先輩のこと、好きです――ちゅちゅッ!」

「好きだよ、奈津子、愛してる――ちゅるッ」

「私も、好き…――ちゅるぬちゅ」
 
 どちらが投げかける言葉も月並みだけど、交わすキスは、愛の言葉を囁き合う都度その卑猥さを増してくる。
 
 最初のうちは、ただそっと唇を重ね合うだけだったはずなのに、今はもうお互いの下唇に吸い付いている。
 
 きっと近いうちに、舌と舌がネチョネチョ音を立てて絡み合うんだろう――と思ったら、案の定だった。

 程なくして、二人は相手の目を見つめて名前だけを囁き、その頃には二人の舌はゆったりとのた打ちながら、互いに絡まり合った。

「奈津子…――レロ~ッ、レロ~~ッ――ヌチャァァ…ピチャッ!」

「レンヤ先輩…――レロレロ~~ッ――ヌチャ、ヌチョォ…チャァァ…」

「奈津子…――チュゥ、レロレロレロ、レロ~~!」

「あぁ、レンヤ、先輩…――レロ~レロ~チュゥ!」

 さらにその後には、もう名前を呼び合う時間ですら惜しいかのように二人は沈黙して、舌同士を抱き合わせ、互いの唇に吸い付き、唇を擦れ合わせることに、時間を費やした。

 そうなると、体育倉庫に響くのは猥褻な濁音と、奈津子の漏らす心地良さげな吐息と興奮の感が溢れた鼻息、時折それにのる奈津子の小さな喘ぎだけだ。

「――レロ~レロ~ブチュゥ、レロ~~」

「あぁぁ…ムフゥゥゥ、あぁぁぁ、ムフフゥゥゥゥ――チュッブチュ、レロ~~っ――ムフゥゥゥ、あん、あぁ、ムフゥゥゥ――チュプゥ、レロレロ、チュッ!」
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