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イキ狂う敏腕社長秘書
第11章 【静かに狂い咲くように】
そこまでしてキスしたかったんだ?と思うとまた更に愛おしさが増す。
「社長………もう行かないと」
「もう名前で呼んでくれないの?」
「呼んだら放してくれないじゃないですか…」
「うん、そうだね……俺の性格よくわかってる」
避妊具を外してあげてお掃除フェラしたら敏感過ぎて腰引いてますよ。
「動かないで……残り精子、ごっくんしてから行くね」
目見て………その方が興奮する。
飲み干すとこ見ててよ。
喉を鳴らした後舐める唇。
綺麗に直して立ち上がる。
「行くの?」
か細い声出してまだ気を引こうとする。
手鏡でヘアメイク直しをパパッと済ませたらいつものスマイルで。
「行ってきます」
この期にお呼んでまだ抱きついてくるのか。
女々しいですよ。
たっぷり嫌味、残してってあげましょうか?
「言えたら良いですね、私が……社長の本妻ですって……堂々と言えたら楽になれますね」
「美雨……」
「期待はしてませんけど。じゃ、行ってきます」
今度こそ本当に社長室から出て行った。
振り返る事もない。
アバウトな関係を続けていくだけ。
それ以上は求めない。
でも時々こうして毒を吐きたくなる。
どんな反応するのかなって。
真に受けない事もわかっているから吐いては余計虚しくなるだけだけど。
だから他の蜜も吸うんだよ。
じゃなきゃ私はとっくに崩壊してる。
許される行為ではないがそれはお互い様な訳であって本当は傷を舐め合っているだけなのかも知れない。
もしそうだとしたら、やっぱり何か惹き寄せられるものがあったのかな。
あったんだろうね。
「隣、良いですか?」
同期の子と隣同士で座っていたけど、逆隣の席に総務課の男性社員が寄ってきた。
「初めまして…ですよね?秘書課の真田です」
「あっ……あの、初めまして…ではないです」
「えっ?あ、すみません、失礼しました」
すかさず間に入ってきた同期の子が紹介してくれる。
「わからないのも無理ないよ、彼は五十嵐くん。一昨日までうっとおしい前髪してたのよ、綺麗さっぱり短くしてきたから私たちも一瞬誰だかわかんなかったくらいだもん」