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夏の終わりに
第13章 告白 ②
積極的に絡まってくる柔らかな舌に、浩人は溺れそうになっていた。
感情の波が押し寄せ、目眩が止まらない。

ちぃ……千里……

どうして……?

甘い香りが強烈な快感となって気分が高揚する。まるで麻薬に酔っているようだ。

「…ぁっ……んぅっ……」

重なった唇の隙間から誘うような吐息が漏れて、浩人は哀しくて、泣けば良いのか笑えば良いのか分からなくなっていた。。

きっと、止めるべきなのだ。
これ以上進んではいけない。

そう思うが、千里とのキスは気持ち良くて、指に絡みついてくる膣と溢れる蜜が心地好くて、理性に従えそうにない。


もう、ちぃを失ってもいい。
この瞬間があればいい。

嫌だ、手離したくない。
失いたくない。


目眩の中で浩人は逡巡する。

全てを手に入れることなど出来ない。分かっていても、千里の全てが欲しくて堪らなかった。
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