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BeLoved.
第25章 【それが彼らだ】
「麗くん!?」
3人でお買い物に出た、ある週末のこと。
立ち寄ったドラッグストア。わたしを真ん中にした横一列に並んでシャンプーを選んでいた時だった。突然背後から声をかけられたのだ。
振り返るとそこには笑みを称えた女の人。
ご主人様たちと同年代くらい?
丁寧に巻かれたキャラメル色のセミロングの髪。細身の体はピンク色のワンピースに包まれて。メイクが映える、綺麗な人だった。
「やっぱり運命ってあるのね、麗くん…。あっ。流星くんも、元気だった?」
「は?」
彼らは揃って不信感丸出しの声。
顔には思いっきり『なんだこの女』と書いてある。
女性に最初に名を呼ばれた麗さまが、その表情のまま言葉を返した。
「どちら様ですか?」
「うそ…なに言ってるの?」
冷たい声での返答に、女の人は今までの笑顔が嘘のように表情を曇らせて、瞳を潤ませた。
…い、一体この人はなんなんだろう?
お友達?…そんな感じではなさそうだ…
さすがのわたしにも不信感が芽生えたときだった。
彼女は大声で喚くように、正体(?)を教えてくれた。
「あたしあなたの彼女じゃない!」