この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
BeLoved.
第3章 【契約成立】
「そ…それで、どうしてお二人が一緒なんですかっ?」
彼らがここに来られた理由と目的はわかった。
でも一番の疑問は、彼らがどうして一緒にいるのか、だ。
「あれ?言ってなかったっけ?俺ら幼馴染なんだよ。それこそもう、生まれた頃からの付き合い。なー、麗。なー」
「いい加減切りてぇ腐れ縁だけどな」
「ぇ…、えええ?!」
幼馴染み。
巷にはそんな関係は溢れているだろう。
でも、まさか、彼らが?想像したこともなかった。
同じ都内とはいえ住んでいる地区は違うし、お互いからお互いの名前が出たことも一度もなかった。
「たまに仕事もすんのよ。うち建設屋だし、麗は土地構ってんだろ?その関係で」
「未結、それも知らなかったの?」
その言葉に面喰らう。少なくとも一年は、彼らとそれぞれ過ごしていたんだけど…全く気づかなかった。
固まるわたしに構うことなく、流星さまは更に衝撃的な言葉をかけた。
「で、今度から俺ら同居すんの。その方が諸々便利だから」
「えっ?!」
彼らが一つ屋根の下で暮らす?
多忙で不規則で不健康な彼らの日常を思い起こし、差し出がましくも行く末を案じていた時だった。
「…未結も知っての通り、俺も流星もこんな働き方だし、家帰ると電源落ちるタイプだから、家の事をしてくれる人間がどうしても必要なの」
「!」
麗さまのその言葉に心臓の鼓動が早まっていく。
まさか…、まさか…、ね…?
そんな都合のいいこと、起こるわけが…
「ここまで言や分かんだろ?家政婦として来て欲しーんだよ。未結に」