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BeLoved.
第34章 【食べたのだあれ。2】
「ああぁ…っ…」
今日は流星さまがご主人様。3日間留守にしていた彼は、今朝がた帰宅するやいなやわたしを求めた。
引きずり込まれた彼の寝室。窓を覆うカーテンが遮音遮光の役割を果たし、外界の全てを閉ざしていた。
「逃げんなって、未結」
2人きりの闇のなか。重なりあう肌と肌。3日分の空白を埋めるかのように、彼はひたすらにわたしを貪り続けた。優しく暖かく力強い腕は、離れることを決して許さない。
体は四つん這いから仰向けへ。何度めかの繋がりを持とうと覆い被さる彼に待ったをかけた。
だって、朝食の仕度も洗濯も掃除も、まだ何一つ手を着けていない。これ以上されたら疲れ果てて、本当に一日何もできなくなっちゃう…!
「りゅ…ゃ、も…ゃめて…っ」
「やだ」
拒んだ罰とでもいうかのように、首筋に甘く歯が立てられた。その後芽生えた微かだけときつい痛み。痕を着けられたんだ。
そこだけじゃない、鎖骨や腕、胸にも痕は刻み込まれていく。
その感覚に加え厄介なのが…やや堅めな彼の髪。それが肌を滑るたびにぞわぞわと粟立ち、抵抗する気力を奪う。…ああ…、諦めて身を委ねるしかないのか──…そういえば。闇に慣れ視界が拓けると同時に、ひとつ思い出した。
流星さまにも『口で』したことがなかった。
求められたこともなかったし、いつも彼がくれる快楽に夢中で気付かなかったけれど…。
「──あの…っ、り、流星さま!」
「だからやめねーって」
単に彼を鎮めるためでなく、わたしからも彼を気持ちよくしてあげられる。してあげたい。稚拙で未熟だけど…。きっと彼も喜んでくれるはずだ…!そう逸る気持ちは、わたしを大胆にさせてくれた。
「わたしも…舐めてい…ですかっ?」
「なにを?乳首?」
「……」
しかしなかなか『それ』の名は口に出せない。苦肉の策で指を差した。とっくに闇に慣れていた彼の瞳は指先を辿り、理解したらしい。…が、その反応は全く予想外のものだった。
「しなくていーよ」