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BeLoved.
第41章 【密室の獣】

「も…っ、だめ…です…ってばぁ…っ」

途切れ途切れの訴えが届くことはなく、わたしを背後から抱きすくめる腕が解かれることも…下着の中で蠢く指が止まることもなかった。


昨夜の流星さまの『頑張り』。その代償はあまりにも大きかった。愛され尽くした夜が明け、鉛のような身体を引きずり台所を訪れたわたしが見たものは。

シンクに突っ込まれた鍋、皿、調理器具の数々。三角コーナーから溢れ出た野菜の皮(どれもこれも分厚い…)、コンロと壁に残る飛沫。床の隅に寄せられた、割れた皿の破片。…目眩がした。

だけどそんなこと言ってられない。
だって彼はわたしのために頑張ってくれたのだから。このままじゃ朝食も作れない。そう自分を奮い起たせ、掃除に取りかかったのがおよそ30分前。そして──今。


「んあ…っ、やあぁ…っ…」
「…すげー…トロットロ…」

…この有り様だ。

掃除を開始して程なく、流星さまが起きてこられた。曰く「何処にしまっていーか判んなかった」彼は、わたしの制止も聞かず片付けに加わってくれた。
作業を終えて、最後に床を拭いている時。背後から覆い被さられた。…まるで、昨夜みたく。

「その格好エロ過ぎ。誘うなよ」
「〰〰仕方ないじゃないですかっ」

図らずとも彼の大好きな、四つん這いになってしまうわけで。下衣はずり下ろされ、露になった下着の中には指が滑り込んだ。…昨夜みたく。

少し触れられただけでそこははしたなく悦び、すぐに卑猥な蜜音を響かせる。一本、また一本とわたしの中に侵入する指が増やされていく度に、背筋にビリビリとしたものが走って…。
嬉しそうに、ねだるように、蜜は止めどなく溢れ続け、彼の指を汚していった。


「ぁさごはん…つくれな…、っひあっ!」
「未結が朝飯」

訴えも何処吹く風。指が一気に引き抜かれた直後、太腿の間に、暖かくて…固い感触が走った。…彼の分身だ。

「やあぁ…っ、やあぁん…っ」

勃ち上がったそれはすぐにはわたしを貫かず、秘部の突起を意地悪く擦る。わたしと…彼が滴らせる蜜に滑らせながら。

「ふあっ…あ、んぅっ…」

…だめ、きもちいい…

びくん、びくん、と跳ねてしまう下肢。
だらしなく溢れ続ける蜜と唾液と嬌声。

霞んでいく視界。溶けていく理性。
堕ちるのに迷いも戸惑いもなかった。
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