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BeLoved.
第45章 【彼女の根底にあるもの。】
それはわたしの深く深い部分に根付いていたもの。
今まで生きてきて、存在自体を知らなかったもの。
この暮らしを始めて、一年。
『女としても必要』とされ『男』を教え込まれて
わたしの深く深い部分で少しずつ育っていたもの。
自分では触れられなくて、自分では満たせなくて
それでも確かに存在していた…根底にあったもの。
『愛されたい』それを別のかたちで渇望するもの。
「──んっ…」
身体は覚えてる。彼らがわたしに触れるあの感触。
優しくて繊細で、だけど強引さと独占欲を秘めて。
『愛されている』充足感でいっぱいにしてくれる。
「……ぁっ、んん…っ」
自分では触れられな…いや、触れることはできる。
現にほらこうやって、挿込んだ指はそこに触れた。
───でも、だめ。どうしても『触れられない』。
貴方じゃないと…貴方『たち』じゃないと、だめ。
一緒に過ごす時間が長くなればなるほど
愛されれば愛されるほど不安になるけど
──傷付けているってわかっているけど
ねえ
おねがい
わたしを見て
わたしを見続けて。
貴方たちの『最愛』でいさせて。
ひとりぼっちはもういやだ。
『ひとり』はいやだ──
『ふたり』が、いい──