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LaundryHeavenly.
第2章 Heavenly.2
「気がついたか」
自分の叫び声で目覚めた私の耳に
飛び込んできたのは、男の人の声。
私は今、寝台らしき場所に
体を横たわらせていた。
四方を囲うロープから吊るされた
褪せた小麦色の薄いカーテン。
その先には、見覚えの無い天井があった。
天井といっても、帆布を広げたような…
それが、狭い空間の中央に立てられた
太めの丸太の上から広げられ、
ロープで固定されていた。
…ここは、テントの中…?
体を起こそうにも、全身が鉛のように重い。
声も出せない。
叫びは夢の中でのものだったのか…。
ああ、いっそ何もかも夢であって欲しい。
今までのことはみんな悪夢だったんだと。
目が覚めれば『いつもどおり』の朝。
両親がいて、旦那様と奥様がいて
そう…お嬢様がいて。
……お嬢様。
「開けるぞ」
「…!」
カーテンが静かに開かれる音がし、
視界の隅で布が揺れた。
首すら思うように動かせず、
瞳だけを辛うじてそちらに向ける。
開かれた隙間から姿を覗かせたのは…
上半身に金属板の防具を身に付けた
兵士さんだった。
自分の叫び声で目覚めた私の耳に
飛び込んできたのは、男の人の声。
私は今、寝台らしき場所に
体を横たわらせていた。
四方を囲うロープから吊るされた
褪せた小麦色の薄いカーテン。
その先には、見覚えの無い天井があった。
天井といっても、帆布を広げたような…
それが、狭い空間の中央に立てられた
太めの丸太の上から広げられ、
ロープで固定されていた。
…ここは、テントの中…?
体を起こそうにも、全身が鉛のように重い。
声も出せない。
叫びは夢の中でのものだったのか…。
ああ、いっそ何もかも夢であって欲しい。
今までのことはみんな悪夢だったんだと。
目が覚めれば『いつもどおり』の朝。
両親がいて、旦那様と奥様がいて
そう…お嬢様がいて。
……お嬢様。
「開けるぞ」
「…!」
カーテンが静かに開かれる音がし、
視界の隅で布が揺れた。
首すら思うように動かせず、
瞳だけを辛うじてそちらに向ける。
開かれた隙間から姿を覗かせたのは…
上半身に金属板の防具を身に付けた
兵士さんだった。