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ひととせの自由
第2章 すこやかパンダクリニック

「あーん、気持ちよかったぁ♡先生、だーい好き♡」
「ってか、ち○こでしょ?キミが好きなの」
「あはっ、当たりー♪じゃ、また指名してねん♡」


ついさっきまで激しいお営みをされていたお二人は、キャッキャウフフとじゃれ合ってる。
しかし、後始末と身支度は手早い。なんだかそのギャップが…何故か少し、怖かった。

「光太郎くんごめんねー、お待たせ」
「ごめんなさいねー。お邪魔さまー」


つかつかとこちら(出入り口ここだもんね…)に向かって歩いてきた女性は、笑顔でそう言った。私たちに気付いてただろうに続ける(しかもヤリきる)なんて、この人もどんだけなの…

「ご苦労さまー、おねーさん」

彼女の去り際、河村さんが笑顔でそう声をかけた。女性も笑顔で「ありがとー」と返すと、田中くんにも手を振り出ていったのだった。


派手な化粧に露出の多い服。すれ違い様には香水の匂いが鼻に刺さった。『また指名して』て言ってたし、そういうお店のお姉さんかな……だったら尚更呼ぶな。こんなとこに。




「さてひととせちゃん、紹介するね」

お、おう・・・ココでですか、河村さん。


顔を向けた先には。

セックス中という、私の今までの人生で最悪の初対面を果たしたドクター。



「ここの院長の、四季先生」
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