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ひととせの自由
第5章 Ghost White
『ここでは先生が正義です』
田中くんから言われた言葉。
それを間違いなく一番信仰(?)しているのは、この人。
田中くん本人だ。
四季先生の下で事務員して、四季先生のためにご飯作って、四季先生より後に寝て、四季先生より先に起きて、四季先生の命令には絶対服従。…なんなんですか?お犬様の鑑ですか?
何がアナタをそこまでさせるんですか?
「じゃ、最後は机に手をついた立ちバックで〆」
「承知しました、先生」
四季先生は四季先生で、楽しそうに言い付けるし。
田中くんは田中くんで、アッサリと従っちゃうし。なんなの?
ほら田中くん、繋がったまま(この言い方やだな)抱き上げたお姉さんを立たせ、先生に言われたまんまの行動を取り始めた。
「あ〰〰…っ…、ああんっ、やっ、ううぅ…っ!!」
机どころかお姉さんまで壊れるんじゃない…!?ってくらいの勢いでガッタンガッタン揺さぶって。
やがて、お姉さんは一際大きく全身を跳ねさせたのを最後に、力なく机上に倒れ込むと…動かなくなった。
「あれれ。トんじゃったね」
腰を上げた四季先生は、のーんびりした言い方と動作でお姉さんに近付くと、ぐっちゃぐちゃに乱れた髪を掻き上げ、閉じられた瞼を親指の腹で押し上げたり脈を診たりし始めた。
え…ウソ、気絶、した?
セックスして気絶する人、初めて見たよ…
「ま、じき目覚めるでしょう。田中くん、お疲れ」
「ありがとうございます、先生」
ちょい前の激しさが嘘みたいな静けさで返し、田中くんはさっさと後片付けを始めた。
お姉さんはベッドに寝かされ、スヤスヤと安らかに眠ってらっしゃる。ていうか、ナース服返してくれ。