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メンズミーティング
第11章 hey my friend. 1. 17:45pm
「──は?流星お前、これ見てもそれ言えんの」
未結送って、帰ったら麗がいた。
未結が夕飯にと作りおきして行ったカレー、山盛りにして貪り食ってた。しかもこれ、3杯目だって。
こいつこの後また出掛けるらしーけど、こんだけ食ってよく動けるわな。驚嘆通り越して尊敬だわ。
「ほら」
なんて思ってたら野郎のiPh○neが差し出された。何事かと覗き込んだ画面には。
どー見ても、着こなすには30年以上早そうなババ臭せぇワンピースに身を包んだ未結の姿。何だこれ。何かの罰ゲーム?
麗いわく、これは昨日の午前中に撮ったもの。
たまたま未結の部屋を訪ねたら、丁度今夜着ていく服を選んでいた最中だったそうだ。
で、『これに決めたんです!』と満面の笑みで見せたのが…これ。
「朝比奈さんのだって。いくら何でもこれはねぇよ。並んで歩く友達が可哀想だろ」
それな。そいつ、15分も遅刻してくるアホ女だったよ。俺がどんだけボロクソ言いたかったの耐えたと思ってんだよ。
で。この画像撮った後、麗は未結を連れ出してあのワンピースを買ってやったそーだ。選んだのは勿論こいつ。んだよやっぱり趣味丸出しじゃねーか。
「未結にも恥かいて欲しくねぇもん」
ふーん。俺は未結がどんな格好してても関係ねーけどね。可愛いし、どーせ最後にゃ脱がすんだから。
ってなことを言ってやったら、やたら既視感のある台詞を言われた。
「お前がよくても俺は嫌なんだよ」
─────あれ、なんだ?この感じ。
今なんかすげー『わかった』気がする。
さすが長げー付き合い。俺の様子から何かを察し取ったらしい麗は、「ボンクラ」と悪態吐いたあと空になった皿を持って立ち上がり短く言い捨てた。
「そういうことだ」