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メンズミーティング
第15章 部隊長 ブライト if.

あれから時は矢のように経ち。
季節は冬を迎えていた。

私はもう部隊長ではない。
否、もう兵士ですらない。


王子を捕らえたこと。


その『功績』を最後に軍を去り
生業であった聖職に戻ったのだ。


生家がある王都の中心から
少し離れた場所に位置する教会。


そこが今の居場所。朝から晩まで職務にあたり
部隊長であったとき同様、多忙な毎日を送っている。


兵士であった時とは真逆の日々。
心身共に穏やかでいる時が増えた。
…己を傷つけることもなくなった。


──無論それは、彼女の存在に拠るところが大きい。



「失礼します…」


そろそろ日付が変わろうとする時刻。
彼女が私の書斎を訪ねてきた。

手には、紅茶が入ったカップを乗せたトレイ。
彼女はいつでも私を気遣い慈しんでくれる。


穏やかな春も、暑さ厳しい夏も、肌寒くなる秋も越え。
季節は冬…そう、もうじきクリスマスを迎える。
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