この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
BeLoved.【蜜月記】
第10章 流麗荒亡 2

紅潮し火照り上がった頬が冷め、呼吸が落ち着いた頃になっても。わたしを包んでいたのは・・・羞恥心でも悦楽でもない、この上ない充足感だった。


『いとおしい』。彼がどれだけわたしを好きで、愛してくれているか。見えないからこそ感じ取れたものは、羞恥心や快楽だけじゃなく・・・愛情もあったから。まだ繋いだままでいてくれている左手を、キュッと握り返した。


「未結、すげーかわいかった」
「…あ…」
「あーんなでけー声で "見て" て叫ぶし」
「なッ」

からかいにムキになって振り返れば。彼はもはや見慣れた、悪戯っ子のような笑顔でわたしを見下ろしながら、左手で髪をたくし上げていた。…ん?…左手??

「え、あれ?ずっと繋いでくれてましたよね??こっちの手」
「は?左手?俺ずっとこーやってたよ?」

わたしの右手を、その… 、ナニができる体勢に誘導した後、彼は自分の左手は湯船の外に投げ出していたらしい。

…え?ちょっと待ってください…。じゃあ…

今も繋いでるこの手は 誰 の 手 デ ス カ ? ! ?




「つかおまえ、頭洗うんだろ?早く上がれよ。逆上せるよ?」
「うご、うご、動けな…っ、おば、おば、おば手、がっ、手」
「何で涙目なんだよ。おまえやっぱ、訳わかんねーわ。未結」

恐怖でヘタり込んだわたしにも、容赦なく。目の前の彼は心底呆れたような目で見下ろし言い捨て、溜息をついた。

…いや、それはわたしの台詞ですよ。流星さま…。



本当に本当に、ご主人さまたちの不在時に仕事をサボったことは、ここまでの仕打ちを受けねばならぬほど重罪だったのか…
本当に本当に、もうしません。わたしは心に固く誓ったのだった。
/155ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ