この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
第9章 悪い癖

辰は素知らぬ顔で返事を返し、絢音のそばに歩いて行った。
絢音のわきに胡座をかいて座り、ポケットからタバコを出す。

「辰さん……、お姉さんの事……好き?」

絢音は白々しい態度に苛立ち、率直に聞いてみた。

「お前……いきなりなに言い出すんだ、なわけねぇだろ」

辰はギクッとしたが、動揺を隠して否定した。

「私……わかるんだから、辰さん、また悪い事をしてる」

だが、いくら隠しても無駄だ。
絢音は辰と一緒に暮らし、赤裸々な暮らしぶりを見てきた。
百合子との事がバレない筈がない。

「悪い事?そんな事ぁなにもしてねぇぞ」

それでも辰は盛大にとぼけた。

「じゃあ……、なんでいつもお姉さんを送ってくの?」

絢音は納得しなかった。
今までオープンにしていたのに、百合子との事を隠しているからだ。
辰は良かれと思ったのだが、逆に不信感を抱かせていた。

「なんでって……、そりゃたまたまだ」

しかし、辰は話すつもりはない。

「嘘つき」

絢音は珍しく辰を責めた。

「あのな、俺がなにをしていようが、お前がとやかく言う事じゃねぇ、それよりな、お前は勉強して学をつけろ」

辰は絢音の事を思いやってはいたが、根本的な生き様まで変える事は出来なかった。

「勉強か……、はい、わかりました……」

絢音はしょんぼりして返事を返した。
街の旅館に泊まった夜、辰に女として認められたが……まだ14才だ。
辰との約束まであと2年弱ある。
それに……。
家事をやっているとはいっても、自分は辰に養って貰ってる身分だ。
文句を言う事など、出来るはずがなかった。




/158ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ