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Secret space
第6章 6
男はそこに指を押し当てたまま、
紗織が死に瀕した小動物のように、ひくひくと痙攣するのを愉しんでいる。

それが済んでしまうと、男が身体を離したので、
上に引き上げられていた腰が床に着いて、紗織はようやく仰向けの状態に戻れた。

閉塞していた気管から、新しい空気が大量に入ったので、
紗織は、気を遣るのと同時に、自分の息が止まりかけていたことを知った。


男は、まだ高く持ち上げられたままの右の脚に、軽く口付けを繰り返している。
やがて紗織の脚の間に、自分の身体を静かに割り込ませた。


「ぅぁ・・や・・・待って・・。ぁたし・・まだ 」


紗織が絶え絶えの細い声で言った。


「わかってる」


男はそう言いながらも、すっかり固くなった肉棒を、紗織の秘裂に擦り付けた。
その先端が、ゆっくりと埋まる。


「う・ぁ・はぁ・・・」


何もわかってはいないではないかと、紗織は心の中で毒づきながら身構えたが、
男はそれ以上、紗織の中に入ってこようとしなかった。


「はぁ・・あ・・あ・・ぅ」


そのままじっとしていると、いってしまったばかりだと言うのに、
すぐに身体のずっと奥のほうが、
どこからか熱を集めて火照りだすのが不思議だった。

紗織は中途半端に挿入されたままの状態で、男が動き出すのを待ったが、
どんなに待ってもその気配が感じられなかった。
時折入れていることに今、気が付いたかのように、微かに動かすだけだ。

その間にも、身体の奥の熱は、ずきずきと 酷くなる。
その熱の源に、男のを打ちつけて欲しくて 堪らなくなる。

頬を紅色に染めたまま、紗織はちらりと男の様子を窺い見た。
すると、男の視線とまともにぶつかって、紗織はそれに逃げるように目をそらす。

男が紗織に覆い被さって、顔を近づけた。
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