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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第8章 魔王⑧
 指を入れられた時とは比べものにならない痛みと圧迫感が、フィーネの息を止める。与えられた痛みのせいで、反射的に身体が硬く閉ざされる。

 しかし、それは無理やり身体を開くと、彼女が純潔である証を突き破りながら、強く奥へと押し進んで行った。

(私は……わたしは……もう……)

 心の中で呟くが、自身の身に起こった事実を認めたくなくて、思考がそれ以上の言葉を拒絶した。

 ナカを押し広げながら熱い塊が突き進むたびに、肉壁が擦れて痛みがはしる。

 その感覚が、フィーネに言葉なく伝える。

 純潔は奪われたのだと。
 世界を救う勇者ではなく、敵である魔王に。

 どれだけ身体に力を入れても、硬い欲望は止まらない。フィーネから湧き出る蜜をまとい、奥へと突き進んでいく。

 無理やり侵入され苦しいはずなのに、身体は悦びに満ちた反応を見せながら、男の熱杭を受け入れていた。
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