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第8章 魔王⑧

　下腹部に溜まった熱が、もどかしそうにナカを収縮させながら、男を味わうように絡みつく。

　見知らぬ男からの欲望に屈しようとしている自分が、あまりに無力で悔しくてたまらない。

「あっ、うっ……」

　強い突き上げが、一番奥に当たった。下腹部全体を揺らすような振動に、フィーネの唇から苦しそうな声が洩れる。

「……っ、動くぞ」

　彼の言葉通り、奥にたどり着いたそれは、ナカを味わうようにゆっくりと前後に動きだした。動くたびに粘り気のある水音が、いやらしく音を立てた。

　フィーネの耳元に、彼女を抱きしめる魔王の熱い息がかかる。

　柔らかく温かな肉壁に、自身が包まれ気持ちいいのだろう。表情を歪ませて快楽に耐えながらも、動くことを止められない様子で腰を振り続けた。