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Q 強制受精で生まれる私
第6章 2.5度目
「ほとぎ。」

 驚いた。無理だろうと思っていたけど、まだ口がきけるらしい。

「へー、ほとぎちゃんか。いい名前だなぁ。あ、俺のことはまーって呼んでくれればいいよ。」

 名前が知れたことが余程嬉しいのか。少年は爽やかな笑顔で聞かれてもいないのに自分の名前、しかもあだ名を勝手に名乗りだす。

 この子、この幽霊みたいな女の子のことが気になるのだろうか? もしそうなら、確かに物好きな奴と言われても相違ないと思ってしまう。こんな面白みの欠片もない置物のどこがいいのやら。

「…よくない。私、この名前嫌い。」

「どうして? 凄くいい名前なのになぁ。」

 それなら名字の方を教えればいいのに。ほとぎっていう名字は無いだろうし、何故嫌いな名前をわざわざ教えるのか理解に苦しむ。素っ気ない素振りをするくせに、かまってちゃんというやつなのだろうか?

 何故だろう。この子を見ていると無性にイライラする。幽霊になっても怒りという負の感情があるなんて、思ってもみなかった。同類じゃないと分かり、裏切られたからだろうか?

「だって、私はこの名前のせいで…」

 急に世界が暗転し、何も見えなくなった。
 足場に地面の感覚が無くなり、私は奈落へ落とされる…

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