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Q 強制受精で生まれる私
第7章 2.9度目
誰もいないはずの診察室のドアを開けると、私の読み通り二人の人物がそこにいた。一人は片時も覚えていたくない見知った男。もう一人は私よりも若い制服姿の女の子だった。
腕捲りしている白のシャツにだらしなく首に掛けているブルーのリボン、紺色の短めのスカートにくしゅくしゅにして下げ気味の白いソックス…察するに女子高生、それもギャルと呼ばれる娘だなと勝手に推測する。
清潔感に溢れている格好をした性犯罪者と、ルーズな格好の女の子が、誰も来ない病院に二人っきり。
私はすぐに呆気に取られている女の子の方に近付く。
「大丈夫!? 何もされてー」
「はっ、はぁっ!! なに!? 何々!? あんた誰!? 警察!?」
目の前の男から助け出そうと近寄るのに、青ざめた顔で女の子は遠ざかっていく。突然のことだから気が動転しているのかもしれない。私は説得を試みる。
「大丈夫落ち着いて!! 私はあなたの味方だから!!」
「こっち来んなって!! 私今日はまだ何もしてないし!! 」
…何もしていない? されたの間違いじゃないだろうか。だって目の前にいるのは私を監禁して、何度もこの身を汚した極悪人なのだ。そんな男がこんな若い子と二人っきりで手を出してこないはずがない。
「あの、お取り込み中の所申し訳ありませんが、少し落ち着いて話を聞いていただけませんか?」
私達が意志疎通を取れなくて困惑している中、咳払いをして先生が割って入ってくる。
「申し訳ございません。この方は当院のスタッフです。つい最近ここで勤め始めまして、決して危害を加えたりはしませんのでご安心下さい。」
突然の事態に先生はそう真摯に対応し、着崩した制服姿の女の子をなだめる。先生は私の方に目配せしてきて、無言で挨拶をしろと訴えてくる。
スタッフになった覚えはないし、例え勧められても願い下げだが、もしここで正直に話せばこの子も同じ被害に遭うかもしれない。私は先生が言わんとしていることに従うことにする。
腕捲りしている白のシャツにだらしなく首に掛けているブルーのリボン、紺色の短めのスカートにくしゅくしゅにして下げ気味の白いソックス…察するに女子高生、それもギャルと呼ばれる娘だなと勝手に推測する。
清潔感に溢れている格好をした性犯罪者と、ルーズな格好の女の子が、誰も来ない病院に二人っきり。
私はすぐに呆気に取られている女の子の方に近付く。
「大丈夫!? 何もされてー」
「はっ、はぁっ!! なに!? 何々!? あんた誰!? 警察!?」
目の前の男から助け出そうと近寄るのに、青ざめた顔で女の子は遠ざかっていく。突然のことだから気が動転しているのかもしれない。私は説得を試みる。
「大丈夫落ち着いて!! 私はあなたの味方だから!!」
「こっち来んなって!! 私今日はまだ何もしてないし!! 」
…何もしていない? されたの間違いじゃないだろうか。だって目の前にいるのは私を監禁して、何度もこの身を汚した極悪人なのだ。そんな男がこんな若い子と二人っきりで手を出してこないはずがない。
「あの、お取り込み中の所申し訳ありませんが、少し落ち着いて話を聞いていただけませんか?」
私達が意志疎通を取れなくて困惑している中、咳払いをして先生が割って入ってくる。
「申し訳ございません。この方は当院のスタッフです。つい最近ここで勤め始めまして、決して危害を加えたりはしませんのでご安心下さい。」
突然の事態に先生はそう真摯に対応し、着崩した制服姿の女の子をなだめる。先生は私の方に目配せしてきて、無言で挨拶をしろと訴えてくる。
スタッフになった覚えはないし、例え勧められても願い下げだが、もしここで正直に話せばこの子も同じ被害に遭うかもしれない。私は先生が言わんとしていることに従うことにする。