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性愛執心、或いは劣情パレヰドと淫欲のコンキスタドール
第2章 きじょうい
 目の前でゆらゆら揺れる豊満な胸と、健気に上下する細い腰。

「ひ、ぁ、あ、ぅ、うう、」

 それこそこの世でいちばんと云っても過言ではない絶景を見つめ、陽色は舌舐めずりをした。

 すでに幾度となく抱かれ、奥の奥まで知り尽くされていると云うのに、彼女の反応はいつまでたっても初々しい。今だって自分から陽色の上に乗って、今日は君は何もしなくてもいいのだよ、などと云いながら、元来の潔癖さから快楽を追い切れずにいる。

 陽色の腹に手をついて、緩く腰を上下させては、己の浅ましい姿にふと我に返り、ぴたりと動きをとめる。陽色としてはもどかしい限りではあった。それはそうとして、動くこともできず、ふるふると身を震わせる彼女は、とても愛らしい。

「や、うごか、な、で」
「ふあ、そうはいっても、ちゃんとじぶんでうごかないと、おれ、がまんできなくなっちゃうよう、」
「ひ、やだ、なか、こわ、あ、たすけ、」

 ほとんど無意識に緩く下から突き上げると、リオはどうやら本気で怯えてしまっているらしい。必死にこちらに手を伸ばしてくる姿は可愛らしかった。だが、陽色は彼女の「怯え」の意味を知っている。真白くて柔らかい手に指を絡め、いっそ無邪気に微笑んで見せた。

「ほら、がんばれ、がんばれ、」
「あ、あ、ぁ、ひ、ぁ、ッ!」
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