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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第5章 5章 陰謀渦巻く舞踏会
 1時間もすると、他の客人達も集まってくる。カミリア達も食堂へ行く。カミリアはフェガリ人として、ラウルの隣に座った。向かいの席には、以前護衛したことがある貴夫人が座り、少しドキッとする。彼らが護衛の騎士の顔などいちいち覚えていないことを思い出し、気持ちを落ち着かせる。

 すべての席が埋まると乾杯をし、晩餐会が始まる。彼らは交友パーティの目的通り、互いの国について話をしている。カミリアは安堵しながらその様子を見守り、時々話を振られると、愛想笑いをしながら頷いた。
 シャムスについて思うべきことは多々あるが、それらを口にするとカミリアがシャムス人であるとバレてしまう。それだけならまだしも、フェガリが疑われ、シャムスの中で犯人探しが始まってしまう可能性がある。
 そうならないためにも、カミリアは何も知らないフリをして、ただ、首を縦に振った。

 食事が終わると、女性達は別室へ行く。カミリアはどうするか迷ったが、ラウルに彼女達と行くように耳打ちされ、彼女達について行く。
 ついたのは先程までいた食堂よりひと回り小さな部屋。他の部屋と違い、可愛らしくも品のある調度品が目につく。複数のテーブルの上に、それぞれティーセットやお菓子などが置いてあるが。どれも女性が好みそうなものばかりだ。

 彼女達は友達同士で思い思いの席に座り、どの殿方がよかったとか、どんな習い事をしているなど、交友パーティとは無縁の話ばかりしている。カミリアとしては彼女達にも政治に関心を持ってもらいたいが、令嬢にとって結婚は、一般人には想像がつかないほど重要なことだと聞いているので、仕方ないとも思う。
(それにしても、どうすればいいの?)
 友達がいないカミリアは、壁際に立って外を眺めていた。ただひとりでいるだけならまだしも、時折向けられる彼女達の視線が痛い。中にはカミリアに聞こえるように、田舎者だと笑う者もいる。
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