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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第4章 フェガリ
 コボルトの群れはすぐに見つかった。群れと言ってもたった4体しかおらず、正直拍子抜けだ。
「ここは私がやる。君達は他にもいないか探してくるんだ」
「はっ!」
 騎士達が散り散りになると、カミリアはコボルト達の前に躍り出る。コボルト達は鋭い爪をカミリアに向かって振り下ろそうとするが、その前にサーベルを抜いて2体同時に切り裂いた。残り2体は一瞬怯むも、カミリアに襲いかかる。

「遅い」
 バックステップで避け、手前のコボルトから刺突して確実に仕留める。4体のコボルトを短時間で倒したカミリアの呼吸は全く乱れていない。それどころか、軽く辺りを見回す余裕すらある。
「すぐに戻ってくるといいんだが……」
 探し回ってはぐれてはいけないと思い、コボルトの死骸から少し離れたところで騎士達を待つ。

 サーベルについた血を振り払い、鞘に収めながら、自分の居場所はやはり戦場だと痛感する。無闇矢鱈に命を奪うのが楽しいのではない。上品に振る舞うよりも、こうして剣を振るっていた方が自分らしくいられる。
「交友パーティ、はやく終わらないかな……」
 ポツリと零れる本音に、失笑する。屋敷での暮らしが、どれだけ自分に向いていないのか改めて痛感した。
 正直に言うと貴族にあまりいいイメージはない。贅沢な空間で暮らし、国民達の税金で食事会は舞踏会を開く人でなしというのが、シャムス貴族に抱いている印象だ。だが食事会や舞踏会へ行くために、彼らなりの努力をしていると知り、一概に軽蔑出来ないと思った。

 しばらくすると騎士達が戻ってきて、他にコボルトはいなかったと報告した。
 カミリアは彼らと一緒に城に戻った。訓練所にいるはずのラウルは、どういうわけか城門の前でカミリアを待っていた。帰りの時間が迫っていると悟り、カミリアは心底がっかりする。せめて訓練所に行って、彼らに別れを告げたいが、ラウルがここまで来たということは、それも許されないのだろう。
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