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第3章 出奔でござる！！〜家出とわたしと大好きなヒト〜

すぐ振り返ればルーさんの家が見えていたから、
ヤケになり振り切ってしばらくひたすら歩いたら。

息苦しさのみじゃなく視界がぐるぐる回るので、
仕方なく樹の下に座り込んだ。

風景が近く遠くなり、意識が遠のきかける。

水、水飲みたい…


近くに小さな小川が見える。

…菌が居たらやばくない？
煮沸しないと飲まない方が良いかな。

火を起こさなきゃ。

サバイバル検定とか巷にあるらしいけど
そうゆう勉強して無かったことが死ぬほど悔やまれる。

今ビジネススキルなんか役にも立たない…

火？
え、ライターとか無い？

喫煙者じゃないし持ってるわけない！！

母さんの仏壇の前に置いてるあれが今欲しい…

魚が泳いでるのが見える。

煮沸無くても大丈夫かな？
わたしは必死で小川のほとりまで歩くと

両手で掬ってゴクゴクと水を飲む。

なんか水甘いよ、良かった！！

「ふ〜甘いなぁ…」

沢山お水を飲んで、大きな緑の樹にもたれかかった。
　
「あ〜疲れたぁ…ん？」

ぐにゅ

ん？
ぐにゅ？

「ぐぉおおおおおおお！！！」

樹と信じたものは、大音量で吼えた。