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甘い復讐
第11章 公開処刑 3日目

「がっ!あっ!あっ!あ゛っ!!!」

「あ゛あ゛あ゛!!!!」


サラへの責めを合図に、他の3人にもナイフが振り下ろされる。


舞台の上はみるみるうちに、血塗れになり、4人のなりふり構わない野獣のような叫び声が響いた。


グジャ!グチュ!グチュ!グジャ!


ナイフが振り下ろされる度に、腸が細切れになっていく。


ナイフは胃にも突き刺さり、口から大量の血が溢れてきた。


それでもナイフを振り下ろす手は止まらず、一定のリズムで何度も何度も振り下ろされた。



ものの10分程度で、サラ達の腹の中は、原型を留めない程に破壊された。


「まだだ。」


そう言うと、アルバートは腹の中をナイフで掻き混ぜ始めた。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛…!!!」


グジュ…グジュグジュ!ズジュ!


地獄とはこういう事なのだろうか。
余りの痛みと苦しみに、狂いそうだ。

いや。
狂ってしまった方が楽かもしれない。

心臓を銀の剣で貫かない限り死ぬことが出来ない身体を、これ程恨めしいと思ったことは無い。

もはや、何故これ程までに痛め付けられなければいけないのか。
何故、殺して楽にさせてくれないのか。


限界を超えた痛みと苦しみから、自分を守るための防衛反応なのかもしれない。
身体は痛くて苦しいのに、どこか頭の中は霧がかかったようにぼんやりとしていて、自分の叫び声ですら、遠くで聞こえるような気がしてきた。

どれぐらい腹の中を掻き混ぜ続けられたのだろうか。

ナイフでめちゃくちゃに掻き混ぜられた腹は、もう、ぐちゃぐちゃの肉片になっていた。


「…あ゛…あ゛…あ゛……」


いつの間にか、叫び声すら上げられないほど衰弱し、ナイフを動かす度に、微かに呻くのみになった。


アルバートは、それを見て、やっとナイフを持つ手を緩めた。


西の空が真っ赤に染まっていた。


サラ達吸血鬼の腹は、めちゃくちゃに潰されていて、文字通りミンチ肉のようだった。


その凄惨な姿を、真っ赤な夕日が照らしている。



「よし、もう十分なようだ。今日の公開処刑はこれまでとする。
明日もまたこの場所で引き続き公開処刑を執り行う。」


アルバートが合図するとサラ達を乗せた床が、下に降りていき、3日目の公開処刑が終了した。

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