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あおい風 あかい風
第10章 空港
あの後、彼女を食事に誘った。彼女のお気に入りのレストランで向かい合って座り メニューを開くと 唐突に
「大川さんに結婚を申し込まれたの」
顔を上げると 彼女は メニューで半分顔を隠し「OKするつもりです」
黙っていると
「だから心配しなくても大丈夫です」
ほっとしたのが伝わったのだろうか。
別に 結婚の約束をしていたわけではなかったが 一緒に食事をし その後 ベッドをともにするような関係が一年ほど続いている。
燃えるような恋愛ではないが お互いに好もしく思っているし 多分 このまま結婚するのだろうと思っていた。
大川、という男が どんな男か思い出せなかったが 彼女が選んだ人生だ。
「おめでとう。 今日は お祝いしようか」
他に 何と言えばいいのか。
「ごめんなさい。今日は 無理です」
そう言って 席をたった。
「あなたは ちっとも傷ついていない」と 悲しそうに言うと 帰ってしまった。
今夜は「少し距離をおきたい」というつもりで誘った。
彼女に先手をうたれ 言い出せなかったけど。
「大川さんに結婚を申し込まれたの」
顔を上げると 彼女は メニューで半分顔を隠し「OKするつもりです」
黙っていると
「だから心配しなくても大丈夫です」
ほっとしたのが伝わったのだろうか。
別に 結婚の約束をしていたわけではなかったが 一緒に食事をし その後 ベッドをともにするような関係が一年ほど続いている。
燃えるような恋愛ではないが お互いに好もしく思っているし 多分 このまま結婚するのだろうと思っていた。
大川、という男が どんな男か思い出せなかったが 彼女が選んだ人生だ。
「おめでとう。 今日は お祝いしようか」
他に 何と言えばいいのか。
「ごめんなさい。今日は 無理です」
そう言って 席をたった。
「あなたは ちっとも傷ついていない」と 悲しそうに言うと 帰ってしまった。
今夜は「少し距離をおきたい」というつもりで誘った。
彼女に先手をうたれ 言い出せなかったけど。