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あおい風 あかい風
第10章 空港
重なりあえるところは すべて埋め尽くした。愛撫できるところは くまなくまさぐりあった。それでもまだ足りないような気がする。
満たされ 必要なものはすべてここにあるというのに。
深くつながったまま 結月が目を開けるのを待って 陽輝が「愛してる」と言った。
ようやく 結月の震えがとまった。
身体が 浮いて漂っているような 重しのない幸福感が こころの隅々まで覆い尽くす。
まどろみかけている結月の髪を撫でながら
「ゆうちゃん 大きくなったら なにになるの?」
陽輝がたずねる。
「はるにぃのお嫁さん」
夢みるように結月がいう。
「そのプロポーズ 慎んでお受けしよう」
満たされ 必要なものはすべてここにあるというのに。
深くつながったまま 結月が目を開けるのを待って 陽輝が「愛してる」と言った。
ようやく 結月の震えがとまった。
身体が 浮いて漂っているような 重しのない幸福感が こころの隅々まで覆い尽くす。
まどろみかけている結月の髪を撫でながら
「ゆうちゃん 大きくなったら なにになるの?」
陽輝がたずねる。
「はるにぃのお嫁さん」
夢みるように結月がいう。
「そのプロポーズ 慎んでお受けしよう」