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Memory of Night 2
第18章 人魚姫

「……それ、こっちのセリフだっつの。やっと意識戻ったと思ったら人魚とか言い出すし、マジで頭やられたんかと思った」
「いや、す、すまん……。俺は大丈夫だ」

 意識を手放す寸前、誰かに腕を掴まれた。
 じゃあ、あれは。

「……宵が助けてくれたのか?」

 だが宵は首を振った。

「俺じゃねーって。明」

 ちらりと岩場の奥に視線を向ける。
 そこには晃のシャツを羽織り、岩に背を預けてうずくまる明の姿があった。

「明がおまえの体を海面近くまで引っ張りあげてくれてなかったら、多分助けらんなかった。人魚とか言ってねーで、あいつに礼言えよ」
「……礼なんていいってば。そもそもあたしのせいだもん。ーーみんなを危ない目に合わせて本当にごめんなさい!」

 顔をあげた明は泣いていた。ショックのせいか、さっきまでの恐怖のせいか、膝を抱える明の肩や膝は痛々しいほど震えていた。
 隣には晃もいて、彼女を宥めているようだった。

「大丈夫だよ、みんな無事だったんだから」

 晃の声はいつも以上に優しい。落ち込む明を気遣ってだろう。

「どうにかなったんだから、もう泣くなって」

 声をかける宵の隣、大山は立ち上がった。ふらつく体で明のそばへと歩み寄る。
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