この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第1章 プロローグ

 そして、そのすぐ横には漆黒の髪の少年がいた。
 灰色の瞳をした、一見すると女子と見紛うような器量のいい少年だ。
 酷く疲弊した顔つきで、隣の女性と共に、参列者たちに丁寧に頭を下げている。

(あのガキ……)

 レインコートの人物は、心の内でつぶやいた。
 少年の容姿には見覚えがあった。
 正確にはその少年ではなく、少年とよく似た容姿を持つ人物を知っていたのだ。
 瞼の奥に鮮明に蘇る、記憶。
 それはレインコートの人物を酷く不快な気分にさせた。
 少年を見据える眼光が、自然と鋭さを増していく。
 ほとんど無意識のことだったが、その冷たい視線から滲み出るものは他でもない、明確な殺意や憎悪だけだった。
 少年は振り向かない。変わりに、栗色の髪の女性が顔を上げた。何かを感じ取ったのか、それともただの偶然か、小柄な女性はレインコートの人物を視界に捉えていた。
 剥き出しのままの感情が、伝わってしまったのかもしれない。
/602ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ