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Memory of Night 2
第20章 秘密のお薬

「なんでもねーよ、寝るから離れろ……」
「やだ」

 晃は笑う。

「宵を抱き枕みたいにしたい」
「ばか、あ……」

 引き寄せられ背を撫でられる。その刺激にびくりとして、つい声を漏らしてしまう。

「宵にくっついてたい……」

 頭ごとさらに抱きしめられる。頬に息がかかり、腕と胸で宵の頭をすっぽりと包んでしまう。
 晃の匂いにくらくらした。もう我慢できなかった。
 晃の胸元に唇を寄せ、肌を舐める。唇を押し付け、吸った。
 胸元から顔をあげ、今度は晃の唇を奪う。肉厚なそれをこじあけ、舌を入れようとした時、ふいに頭を抑えつけられ、逆に舌をねじ込まれた。歯列を割り、深く合わさった唇。
 激しく口腔を蹂躙され、苦しさに頭を振ろうとしても、それすら許してもらえなかった。
 宵の背を電流のような何かが駆け巡っていく。
 ようやく唇が離れた時には、お互いの唾液で濡れていた。

「キスするなら、これくらい欲しいな」

 晃はうっすら笑った。
 宵は何も言えず、肩を喘がせながら晃を見上げるのみ。
 自分から胸元に口付けたり、キスをすることはほぼないのに、晃は意外そうな顔はしなかった。それが強く引っ掛かった。
 だが次の一言で理由がわかった。
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