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Memory of Night 2
第20章 秘密のお薬

「言ってねーだろそんなことっ」

 ムキになりつつ、やはり自分だけ全裸は嫌なようだった。晃の服に手をかけ、そっと脱がした。
 下は繋がったまま、晃が上体を起こしているので二人の距離は近い。
 数センチ先にある綺麗な顔。湿った息遣い。薄暗い中浮かび上がる白い裸体。出会った頃から宵の容姿は最上級だと思っているが、それに加えて全身が性感帯みたいで感度もいい。
 繋がったまま無防備に裸体を晒している今の宵の格好は、晃にとってはこの上ない誘惑だった。
 自分から宵に任せると言い出したとはいえ、手を出せないのが辛い。
 晃は右手を宵の前にかかげ、指を三本立てた。

「ーー三分」
「……?」
「三分で俺のことイカせられなかったら、俺が宵を食う」
「……なんなんだ、その変な追加ルール。俺はカップラーメンか!」
「いやいや、フルコースのメインディッシュなみのご馳走でしょ、君は。よーいどん」
「そんな勝手な……っ、んん」

 晃は言い逃げのように再び横になった。
 深く入ったままのそこに内側を刺激されたからか、宵は息を詰め、ぶるりと身を震わせた。

「もう痛みはないだろ? 動いてよ。俺のこと気持ちよくして?」

 目を細め、甘く囁く。宵がベッドでの『お願い』に弱いこともわかっていた。
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