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Memory of Night 2
第21章 宣伝用ポスター

「交渉は任せろ、絶対破談にはさせない」
「さすがハルちゃん、頼もしいね」

 亮は呑気に笑いながら春加に拍手を送っている。
 宵は頭を抱えたくなったが、不機嫌な晃の元へ一人で戻るのも怖いので、春加が居てくれた方がむしろありがたいのかもしれない。
 そもそも不機嫌になった原因も春加だが。

「じゃ、先フロア戻るから。宵も着替えて入れ」
「はいはい」

 まだ何もしていないのに、どっと疲れた気がする。

「あ、久しぶりに土方さん来てるから、挨拶に行くぞ。撮影の件もあるし」
「ああ、緊縛好きのおっさん? そういえば最近見かけないな」

 前は出勤日のたびに居てうざいくらいだったが、ここ数ヵ月バーで会ったことはなかった。

「忙しかったんだと」
「……仕事? してんの? いつも居るからしてねーのかと思った」
「仕事っていうか、実業家なんだよ。不動産とか会社経営とか手広くやってんだろ、知らねーけど。じゃなきゃ毎日ここに通ってお金を落としていけないよ」
「……確かに」
「ちなみにポスター撮影に協力してくれる人っていうの実は土方さんなんだ。ご挨拶はしておいてね」

 と亮。

「え、あの人? ってことは冬に行く山荘って……」
「ーー土方さんちの別宅」
「それ、聞いてねーんだけど!」

 しつこく縛らせてと迫ってきてうざい常連客。まさかポスター撮影のための協力者がその人とは。
 春加はさっさと部屋を出ていってしまう。

「じゃあ、僕もそろそろ」

 便乗するように亮も休憩室を出ていった。
 協力者が土方なら断りたかったが、今更文句を言ってもしょうがない。宵は深いため息と共に更衣室へと入っていった。
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