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Memory of Night 2
第23章 墓参り

「……別に、今まで通りでいいんならそれで。おまえが作る方が旨いし」

 やがて晃はまだ半分ほど残った親子丼を見つめ、噴き出した。

「そんなことないよ、この親子丼すごく美味しい。俺は別に料理好きだから苦じゃないけど、夕飯が遅くなっちゃうから、お願いしてもいい?
 バイトが無い日だけでいいから」
「……ん、わかった」
「とりあえずエプロン買わなきゃな。フリルのついた花柄のなんてどう?」
「いらねーよっ」

 なぜ花柄なのか。というよりエプロンじたい必要ない。晃だって普段そんなのしていなかった。

「えー、裸エプロンは全人類の夢じゃない?」
「んなわけねーだろ。主語がでかいんだよ。おまえくらいだ、そんなのさせようとする変態なんて」

 宵の暴言に、晃は残念そうに笑った。
 それからソファーに置いてある紙を見つけ、手に取る。

「何? このプリント。……夏期講習のお知らせって……ああ、学校のやつか」

 晃も配られているのだろう。ざっと目を通し、ぴんときたようだった。

「うん、三科目だけ、学校で試験対策の講習かなんかしてくれるんだと」
「夏休みになる前、担任が言ってたな。……宵、大学に行くんだ。高校卒業したら働くんだと思ってた」
「そのつもりだったけど、担任に進学薦められてちょっと迷ってんだよね」
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